Today(今日)という詩
Today(今日)という詩について、ご紹介します。
小さいお子さんを育てているママさん、毎日本当に忙しくて大変だと思います。
アレやコレ、やらなきゃいけないけど今日もできなかった…など、
先送りすることがどんどん増えて、それがまたストレスになるんですよね。。
うちの娘は特に眠りが浅い子でした。
1歳頃まではお昼寝は必ず40分ごとに起き、20分かけて寝かしつけても、
次の20分後にはタイマーが埋め込まれているんじゃないかと思う正確さで
毎回起きていました。
音にも敏感で、お菓子の袋を開けたり、ラップを切る音を立てると即、
お昼寝終了となる日々でした。
当時は哺乳瓶を受付けず完母だったので、夜も2時間以上の睡眠が取れず、
体が限界で本当に辛いときは抱っこのままソファで座って眠っていました。
抱っこなら2時間寝てくれたんですよね。。
おまけに包丁も握れないほどヒドい腱鞘炎(両手!)にもなっていたので、
文字通り、満身創痍というやつですね💦
今思えば、不器用な性格も災いしたんだと思います。
そんな毎日だったので家事もまともにできず、自己嫌悪にも陥っていた時
ふと目にした詩に、とても、とっても救われました。
『Today(今日)』という詩です。
ニュージーランドの子育て支援施設から広がった読み人知らずの詩だそうで
日本語訳は詩人の伊藤比呂美さんで、絵本ナビ等で紹介されています。
私自身、初めてこの詩を読んだとき、涙が止まりませんでした。。
なぜかというと、思い通りに行かない育児や出産前に描いていた理想との
大きなギャップに戸惑う日々を送っていた当時のモヤモヤを丸ごと肯定して
もらえたような気持になったからだと思います。
当時は辛くなるたびに読み返して元気をもらっていました。
いま大変な思いで子育てをしているあなたにも、この詩が届きますように☆
「今日」 伊藤比呂美 訳
『今日』 (伊藤比呂美 訳)
今日、わたしはお皿を洗わなかった
ベッドはぐちゃぐちゃ
浸けといたおむつは
だんだんくさくなってきた
きのうこぼした食べかすが
床の上からわたしを見ている
窓ガラスはよごれすぎてアートみたい
雨が降るまでこのままだとおもう
人に見られたら
なんていわれるか
ひどいねえとか、だらしないとか
今日一日、何をしてたの? とか
わたしは、この子が眠るまで、おっぱいをやっていた
わたしは、この子が泣きやむまで、ずっとだっこしていた
わたしは、この子とかくれんぼした。
わたしは、この子のためにおもちゃを鳴らした、それはきゅうっと鳴った
わたしは、ぶらんこをゆすり、歌をうたった
わたしは、この子に、していいこととわるいことを、教えた
ほんとにいったい一日何をしていたのかな
たいしたことはしなかったね、たぶん、それはほんと
でもこう考えれば、いいんじゃない?
今日一日、わたしは
澄んだ目をした、髪のふわふわな、この子のために
すごく大切なことをしていたんだって
そしてもし、そっちのほうがほんとなら、
わたしはちゃーんとやったわけだ
【引用】今日/訳:伊藤比呂美 絵本ナビ