HSC

ひといちばい敏感な子~HSCの子育て~

ひといちばい敏感な子~HSCの子育て~ 

はじめに

このブログを訪れてくれたあなたは、HSC(The Highly Sensitive Child,

ひといちばい敏感な子)の気質をもつお子さんを育てている最中で、子育ての

ヒントを探している方もいらっしゃるのではないでしょうか?

私自身、娘の敏感さ(とにかく寝ない、よく泣く、においや音などに敏感等)

に戸惑いを感じながら未就学児の育児期間を過ごしてきました。

幼稚園の登園ぐずりに始まり、癇癪を起して道路で寝転んだり、4才頃まで

は夜に必ず目を覚まして長く寝られなかったり、環境の変化に慣れるまで

人一倍時間がかかる等の特徴がありました。

中でも、感受性が高いゆえなのか、素敵な音楽を聴いて感動して涙を流して

いた娘を見たときは、私が思う以上に娘は様々なことから刺激を受けて、

その小さな心が大きく揺さぶられやすい子なのだと改めて感じました。

HSCという気質を知るきっかけとなった本

そんな時、世の中には5人に1人という割合で、ひといちばい敏感といわれる

子供(HSC)が存在するということを知りました。

チェックリストを試すと約9割の項目にあてあまり、娘はこのタイプだった

のだと思ったら、霧が晴れたように、今まで感じてきた子育てに対する戸惑

いが一気になくなりました。

そのきっかけとなった本が、

ひといちばい敏感な子

HSCの子育てハッピーアドバイス

という2冊の本でした。

前者はこの分野での第一人者である心理学者エイレン・N・アーロン博士に

よる細やかな分析、考察、対処法が数多く紹介されている翻訳本で、

後者はその翻訳を手がけた心療内科医の明橋大二氏によって更に分かり易く

要点がまとめられている本です。

特に時間が限られている子育て真っ最中のママさんであれば、マンガを織り

交ぜて分かり易くまとめられている後者の「HSCの子育てハッピーアドバイ

ス」がおすすめです。

これ一冊だけでも、充分理解が深まると思いますし、何より励まされ、勇気

づけられます。現に私自身がそうでした。

※こちらの記事もご参照ください「HSCの子育てハッピーアドバイス」

ひといちばい敏感な子~読んだ感想~

ひといちばい敏感な子(概要)

今回は、前者の「ひといちばい敏感な子」、次回は「HSCの子育てハッピー

アドバイス」についてご紹介したいと思います。

まず「ひといちばい敏感な子」は、HSCを提唱した心理学者エイレン・N・

アーロン博士により2015年に発行されており、HSCの詳細な解説や具体的

なチェックリストの他、親がHSP(ひといちばい敏感な人)だった場合とそう

でない場合の親子のかかわり方や、乳児期、幼児期、小学生時代、それ以降

に分類してその時期ごとに適した具体的なアドバイスが数多く提示されて

います。

時間は少しかかりますが、HSCについて体系立てて深く理解したいと思う方

は、ぜひこちらを読んで欲しいと思います。

複数のHSCチェックリスト

本書を読んで良かった点は、ネットでよく見かける23項目のチェックリスト

以外に、さらに9つの気質を基にした傾向分析、状況分析などを進めると、

客観的に自分の子どもについて理解できる流れになっていたところです。

私は第三者に説明するときに、とても役に立ちました。

HSCの6つの特徴

また、HSCの6つの特徴についても、そうなんだと知ることで慌てずに対応

でき、少しですが心に余裕が生まれました。

・細かいことに気づく
・刺激を受けやすい
・強い感情に揺さぶられる
・他人の気持ちにとても敏感
・石橋をたたき過ぎる
・良くも悪くも注目されやすい

その特徴を理解した上で、どう行動すれば良いかも丁寧に説明されており、

とても参考になりました。

私は6つの特徴をふまえ、以下のことを意識し始めました。

・まずは共感すること
・一方的に決めつけず話を聞いてそのまま受け止める
・たっぷりの休息を心掛ける
・待ってあげる

HSCの年齢別悩み解決編

以下の様な年齢別に分けて具体的な対応策が提案されているので、とても

参考になります。

乳児期、幼児期(家庭生活)、幼児期(外の世界へ)、小学生時代、

中学、高校、大人の世界へ

私が初めて本書を読んだときは幼児期に該当する時期でしたが、娘が乳児期

の頃の私に読ませてあげたかったと心底思います。

今は、小学生時代の章を読み返してアドバイスを参考に実践しています。

おわりに

本書で一番、個人的にとても救われた文章を下記にご紹介します。

育てにくい子は、長い目で見れば、心配のない子です

~中略~

親が子供の感情を受け入れ、そばにいて聞くようにすればするほど、

幼い時は”問題”が多くなります。

なぜなら、子どもは、怒りや興奮、イライラした、傷ついた、

怖かった、圧倒されたという感情を自由に表現してもいいと

感じるからです。

【引用】「ひといちばい敏感な子」著者:エイレン・N・アーロン

まさに娘の幼稚園時代、お迎えに来た私を見た途端にイライラをぶつけて

きたり、泣いたり、叩いたりしていました。

本書に出会う前は、大泣きの我が子をとにかく抱えるようにして帰宅して

いました。

私のイライラが収まらずに帰宅後、娘を責める言葉を感情に任せて投げかけ

たこともありました。

今なら分かるのですが、幼稚園という本人にとって初めての社会に触れ、

過分な刺激を受け続けてキャパオーバーの状態でお迎えに来た母親の顔を

見れば、誰でも感情をとにかくぶつけたくもなりますよね。。

そんな娘に帰宅後叱っていたのですから、申し訳ない気持ちで一杯です。

とはいえ、私も出来た人間ではないので、HSCの気質を理解した後も感情的

に叱ってしまうこともあります。

そんな時は、寝る前に素直に「ごめんね」と謝るようにしています。

HSCを理解しても、現実的にできることは限られていますが、気質を理解

した上で育児をすることが大切なのかなぁと私は思います^^

【参考文献】「ひといちばい敏感な子」著者:エイレン・N・アーロン