教育理論

私たちは子どもに何ができるのか~非認知能力について~

私たちは子どもに何ができるのか~非認知能力について~

はじめに

皆さんは、非認知能力という言葉をご存じですか?

最近よく耳にするようになったという方も多いのではないでしょうか。

IQや点数、指数などで測ることのできない力と言われています。

具体的には、

自尊心、自己肯定感、自立心、自制心、自信など「自分に関する力」

協調性、共感する力、思いやり、社交性、道徳性など「人と関わる力」

であり、乳幼児期に身につけておくと、将来に渡って幸せな生活を送る

ことができるといわれています。

今回はその非認知能力について深く知ることができ、親としての関わり方を

見つめ直すきっかっけとなった本「私たちは子どもに何ができるのか」

ご紹介します。

私たちは子どもに何ができるのか~読んだ感想~

まず、今まで読んできた本と比べ、研究データの結果と考察が多く取り入れ

られていて客観的な視点で書かれている点が印象的でした。

そして根拠が示されているので著者の考えも充分納得しながら読めました。

本書の中には追跡調査の結果なども多くあり、どんな教育環境で幼少期を

送ってきたかで、40歳時点での仕事内容や所得などに大きな差がみられた

という記述が個人的にはとても驚きました。

そして、子どもと関わる大人として必要な知識が多く記されており、とても

参考になった一冊です。

私たちは子どもに何ができるのか(概要)


この本では、エビデンス(研究データ)を基に、幼少期の過ごし方によって

大人になった時の収入や生活環境にどの様な違いが出るかを示しています。

そして、子ども時代をどう過ごすかで、数十年後に大きな違いが出てくる

とが分かってきており、貧困率にも大きく関係し、科学的にも、幼少期の過

ごし方が将来に少なからず影響することが研究データから分かります。

そこで必要となる非認知能力(やり抜く力、好奇心、自制心等)を育むために

周りの大人がどのようなマインドセット(ものの見方や考え方)を持つべきか

が記されています。

非認知能力は環境の産物

非認知能力は、子どもを取り巻く環境の産物であり、特に子どもの乳幼児期

にどんな環境で育ったかで大きく変わるそうです。

アメリカの貧困層のデータですが、幼児期に幼稚園などに通わせて一定の

幼児教育を受けたグループとそうでないグループの数十年後の追跡調査に

よると、通わせたグループの方が所得や仕事内容に関して良い結果が出て

いました。

一番の環境要因は人間関係

一番の環境要因は子ども達が経験する人間関係で、親の役割については以下

の様なものだと記されています。

・親の反応によって世界を理解しようとする

・良いもの悪いもの含めての外部調整装置

笑顔と楽しい会話

子どもたちの人生を変えるには、大人の接し方と環境要因の改善が不可欠と

のことです。その際、関わる大人が笑顔で楽しい会話ができることが良い

そうです。

アタッチメント

健康、認知能力、親子関係の3つをターゲットとし、それぞれの方法が記さ

れていました。

・認知能力については、語りかけや特に本が効果的だそうです。

非認知能力に限らず、やはり読み聞かせの効果は大きいのでしょうね。

・親子関係については対面での遊びであること、落ち着いた声でのやり取り

と微笑みと温もりのあるふれあいが大切なのだそうです。

アタッチメントは子どもにとって良い影響があることは何となく確信してい

ても、具体的にどんな風にするのが効果的なのかという所まできちんと考え

たことがなかったのでとても参考になりました。

本書では、親自身が安定し、落ち着くことが大切だと強調されています。

おわりに

本書の中で、子どもの失敗や癇癪には、声を荒げず、子の関心を別に向けさ

せ、ルールは譲らず、この感情に同情を示すのが良いと記されていました。

今まで紹介した書籍にも多く書かれていますが、親の精神的な安定は必要

不可欠なのだと実感しました。

過去の私は、それができれば苦労しないし頭では分かっていても出来ない時

もあるんだよー!とありがたいお言葉たちにツッコミを入れていました。

当時は分からなかったのですが、解決策というか、ママそれぞれに合った

方法があるはずだと今なら理解できます。

特にママ本人がHSP(ひといちばい敏感で繊細な人)だと、精神的な安定を

保つために労力を多く必要としますよね。。私自身、精神的な安定のために

試して効果があった方法なども今後ご紹介していければと思います。

興味がわいた方は、ぜひ読んでみてください^^

【参考文献】私たちは子どもに何ができるのか 著者:ポール・タフ